経営者の心得

コラム・思考

「脳のリソースを空ける」という働き方

── 小さな判断に追われて、大きな判断を誤らないために ──「なぜか夕方になると頭が回らない」「忙しいのに、重要な判断ができない気がする」──そんな経験はありませんか?多くの経営者やNo.2は、1日の中で数え切れないほどの判断をしています。ですが、その判断のすべてが「重要な意思決定」とは限りません。むしろ、「今日の服装はどうするか」「誰に先に返信するか」「この会議は参加すべきか」といった、小さな判断の積み重ねに脳のエネルギーが消耗されているのです。この状態を心理学では「決断疲れ(decision fatigue)」と呼びます。
会計・財務のしくみ

借金も実力のうち?──それ、ただの勘違いです

「借金も経営力のひとつだ」「銀行が貸してくれるなら、それは信用の証だ」そう信じて疑わない中小企業の経営者は、少なくありません。たしかに一理あります。信用力があるからこそ借入できる、というのは事実でしょう。しかし、それを「実力」とはき違えると、企業の命運を左右する大きな勘違いに繋がります。
経営・マネジメント

役割の見える化でチームが育つ!小さな会社への組織図のすすめ

創業間もない会社や、社員数が5〜10名程度の小さな会社にとって、「組織図なんてまだ早い」と思っていませんか?実はこの規模だからこそ、「誰が何を担当しているか」を明確にしておくことが、事業の安定と拡大の鍵になります。今回は、小さな会社が最初に作るべき組織図について、具体的な考え方と事例を交えてご紹介します。組織図を作る最大のメリットは、「誰が何をしているか」を見える化することで、連携ミスや属人化を防ぎ、組織が大きくなっても混乱しない仕組みを作れることです。
経営・マネジメント

尊重と依存を履き違えるな。「社員は家族」は美談ではない

「うちは社員を家族だと思っているんだ」── そんな言葉を聞くと、一見あたたかい会社に思えます。でも本当にそうでしょうか?社員を家族のように扱うという思想には、いくつかの落とし穴が潜んでいます。今日はその構造を分解してみましょう。
コラム・思考

三歩下がる──それは「守り」の美学だった

時代錯誤?それとも誤解?「女は三歩下がって男の後ろを歩くべき」この言葉を、あなたはどんな印象で受け取るでしょうか?多くの人は、「男尊女卑の象徴」と感じるかもしれません。確かに、現代の平等意識からすれば、そう思っても無理はありません。しかし、...
経営・マネジメント

「自由でいられる関係」が組織を強くする:心理的安全性

人は「この人と一緒にいると、とても自由に振る舞える」と思えたとき、愛を実感することができます。劣等感を抱くでもなく、優越性を誇示する必要にも駆られず、平穏な、きわめて自然な状態でいられる。本当の愛とは、そういうことです。── アルフレッド・...
経営・マネジメント

セブン創業者・鈴木敏文に学ぶ|行動経済学と心理学で売れる仕組みをつくる

「なぜこの商品が売れるのか?」それは、論理ではなく“心理”にヒントがあるかもしれません。 セブン-イレブンを日本一の流通チェーンに育てた鈴木敏文氏は、行動経済学と心理学を実践的に取り入れた商売を展開してきました。この記事では、鈴木氏の商売哲学を「人間の心理」から読み解き、売上を伸ばすヒントを紹介します。
経営・マネジメント

「従業員のために」は間違い?組織が動き出す“視点の転換”とは

「従業員満足度を上げたい」と思って、福利厚生を充実させたり給与体系を見直したりしているのに、なぜか現場はそれほど盛り上がらない。むしろ従業員の離職率が上がってしまった……そんな悩みを抱えていませんか?もしかすると、その原因は「従業員のために」という視点で施策を行っているからかもしれません。
会計・財務のしくみ

経営者が知っておくべき税務・節税の基本

経営者にとって、税務と節税は切っても切れない重要なテーマです。利益を最大化し、会社の財務を健全に保つためには、税務の基本を理解し、適切な節税対策を講じることが欠かせません。本記事では、管理会計と税務の関係性を解説しながら、経営者が押さえておくべき節税のポイントをわかりやすく説明します。
会計・財務のしくみ

利益ゼロ主義では会社は成長しない!運転資金を積み立てる重要性

「利益を出すと法人税を払わないといけない」という考えから、毎年利益を戦略的にゼロにしている会社を見かけます。しかし、このスタイルは一時的に税金を避けられるだけで、企業の成長を大きく妨げる危険な発想です。特に、運転資金の準備が足りないと、いざという時に貸し手が固くなったり、経営の細かなリスクに対応できなくなります。