「そろそろ組織をちゃんとしないと。でも、何から手をつければいいのか分からない」
そんなふうに感じたことはありませんか?
社員が増えてきた。事業所も増えた。でも会社の中身は、創業のころの「なんとなく」のまま。中小企業の組織化は、多くの経営者とNo.2が一度はぶつかる壁です。
この記事では、組織化を進める順番と、最初に取り組むべきことを整理します。
なぜ「組織化」が必要なのか
少人数のうちは、組織なんてなくても会社は回ります。「阿吽の呼吸」と「社長の一声」で決まるほうが速いからです。
でも人が増えると、その曖昧さが限界を迎えます。
- 誰がどの業務を担当しているのか分からない
- その人が欠けたとき、どこが滞るのか誰も把握していない
- 結局、当日に行き当たりばったりで対処することになる
これでは、残された人もたまったものではありません。組織化とは、この「なんとなく」を仕組みに置き換えていく作業です。
最初に取り組むのは「組織図」
では、何から始めるか。わたしがおすすめするのは組織図づくりです。
起業当初、すべての業務は社長の担当だったはずです。そこから1人増え、2人増えるごとに、仕事が少しずつ任されていく。ただ現実には、順を追ってきれいに権限委譲される会社はまれで、「バラバラと任せてきた」会社がほとんどではないでしょうか。
組織図をつくると、この「バラバラ」が一枚の絵になります。誰が何を担い、どこが手薄なのかが一目で見えるようになるのです。具体的な作り方は小さな会社こそ組織図が必要な理由と作り方で解説しています。
店舗展開型の会社が陥りやすい「縦割りの罠」
わたしの会社は、店舗展開を重ねていくタイプの会社です。店舗ごとにポンポンと展開していくなかで、自然と「縦割り」の組織ができあがっていました。
縦割りの何が問題か。店舗ごとに文化やカラーが異なり、横のつながりが希薄になることです。店長教育もまだらになり、同じ会社なのに店舗によってレベルがバラバラ、ということが起こります。
これを防ぐのが、大企業でも使われている「横割り」の視点です。人事・経理・販促といった機能ごとの役割を組織図に入れることで、店舗をまたいだ標準化が進めやすくなります。
役職や部署の名前に凝りすぎない
組織図をつくり始めると、部署名や役職名で悩みます。人事部、開発部、営業部、マーケティング部——調べれば調べるほど、カタカナのビジネス用語も含めて無限に出てきます。
ここで大事なのは、名前より中身です。
たとえば「マネジメント」。語源をたどると、manage は「なんとかして〜する」という意味を持つ言葉です。つまりマネジメントとは「自分の手によって困難な状況をなんとかすること」。日本語の「管理」よりずっと広い仕事です。
言葉の定義は会社によって違って構いません。自社の風土に合った言葉を選び、「その部署は何をなんとかする係なのか」が伝わる組織図をつくることが大切です。
まとめ:組織化は一枚の絵から始まる
組織化の進め方をまとめます。
- まず組織図をつくり、役割と担当を見える化する
- 縦割りになっていないか、横の機能を点検する
- 名前より中身。自社の言葉で役割を定義する
組織化の目的は、社長一人に依存しない会社をつくることです。社長依存の状態が続くと何が起こるかは、オーナーズトラップとは——経営者が陥る組織依存の罠で詳しく解説しています。
あなたの会社の組織図、最後に更新したのはいつですか? まずはA4一枚、現状を描くところから始めてみませんか?


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