「せっかく採用したのに、すぐ辞めてしまった」
そういう経験、ありませんか?
入社時は意欲があった。スキルもある。なのに3ヶ月も経たないうちに「思っていたのと違う」と言い出し、半年以内に退職していく。
採用の問題ではないことが多い。問題は「迎え方」にあります。
最初の90日間が、その人の全てを決める
新しいメンバーが入社してから最初の3ヶ月——この時期に何を経験するかが、その人が会社に根づくかどうかをほぼ決めます。
最初の90日間で「自分はここに必要とされている」「ここで成長できる」と感じた人は、長く働きます。逆に「放置されている」「何をすればいいかわからない」と感じた人は、早期に離脱します。
オンボーディング(入社後の受け入れプロセス)を設計するのは、No.2の重要な仕事のひとつです。
オンボーディングに必要な3つの要素
① 「何をすればいいか」を明確にする
入社初日から最初の1ヶ月で、何を覚えて、何ができるようになることを期待しているか——これを明確に伝えます。
「とりあえず見て覚えて」は、No.2がやってはいけない言葉です。新しいメンバーは、何がわからないかすらわからない状態で来ています。最初の1週間・1ヶ月・3ヶ月でのマイルストーンを伝えるだけで、新人の安心感は大きく変わります。
② 「誰に聞けばいいか」を決めておく
新しいメンバーが最もためらうのは、「誰に、何を聞いていいかわからない」という状況です。入社前に「わからないことはまず〇〇さんに聞いてください」と担当者を決めておく。質問しやすい人間関係を最初に作ることが、定着の鍵になります。
③ 「この会社で何を大切にしているか」を伝える
スキルや業務手順は教えられても、「この会社の文化・価値観」は意識して伝えなければ伝わりません。No.2が自分の言葉で「この会社で大切にしていること」を話せるかどうかが、カルチャーの継承に直結します。
No.2が直接やるべきこと
入社初日に時間を取って話す。 業務の説明だけでなく、「なぜあなたを採用したか」「何を期待しているか」を直接伝える。採用された理由を聞いた社員は、モチベーションが上がります。
最初の1ヶ月は意識的に声をかける。 「慣れてきた?」「困っていることはある?」という声かけは、放置されていないというシグナルになります。
1ヶ月後に振り返りの場を作る。 「入社してみて、思っていたのと違うことはあった?」と聞く場を作る。この問いが、離職の予兆を早期に発見する機会になります。
「即戦力」への過度な期待が人を壊す
新しいメンバーが「早く結果を出さないと居場所がなくなる」と感じると、焦りから判断ミスが増え、自信を失い、「自分には向いていない」という結論に早く達します。
最初の1ヶ月は「覚える・慣れる・関係を作る」に集中させる。そのための時間と安心感を意図的に作ることが、長期的には最も早い戦力化につながります。
オンボーディングは「文化の入口」
新しいメンバーを迎えることは、単なる業務引き継ぎではありません。その人が「この会社の一員になる」プロセスです。
No.2が丁寧なオンボーディングを設計することは、採用コストの回収であり、組織文化の継承であり、長く働いてもらうための投資です。
「人が育たない」と感じているなら、採用後の迎え方を見直すことが、最も効果的な一手かもしれません。

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