利益ゼロ主義の危険性
「利益を出すと法人税を払わないといけない」という考えから、毎年利益を戦略的にゼロにしている会社を見かけます。しかし、このスタイルは一時的に税金を避けられるだけで、企業の成長を大きく妨げる危険な発想です。
利益ゼロ主義には、以下のような危険性が潜んでいます。
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成長資金の不足
利益がなければ、新規事業や設備投資に必要な資金を確保できず、企業の成長が鈍化します。 -
金融機関からの信用低下
銀行は融資判断の際に利益を重視するため、利益を出していない企業は資金調達が困難です。 -
予期せぬリスクに対応できない
景気変動や業績悪化の際に内部留保がないため、キャッシュ不足による黒字倒産も考えられます。
コロナのような未曾有の事態が今後起こらないとは限りません。 -
従業員の勤務改善が困難
給与や福利厚生の向上が期待できず、優秀な人材の流出を引き起こす可能性があります。 -
競争力の低下
マーケティングや研究開発に投資できず、市場競争に遅れが生じる原因になります。
特に、運転資金の準備が足りないと、いざという時に金融機関が貸してくれなかったり、経営の細かなリスクに対応できなくなったりします。
運転資金の重要性
運転資金とは、毎月の人件費、家賃、光燃費等、売上が入金されるまでの経営に必須な資金です。会社を安定して運営するためにも、何かあった際の保険的にも、しっかりと確保しておくことが重要です。
中小企業の運転資金は、
月間の固定費+変動費の一定割合×必要月数で算出します。
例:固定費100万円+変動費の30%=130万円×3か月=390万円
運転資金の確保方法
- 利益の一部を貯金
貯金用の取引先口座を作るなどして、年に何%かは必ず入金するルールを作りましょう。 - 支出の規則化
意識的にコストを下げ、貯金の優先順位を上げます。 - 銀行との関係構築
毎年の決算を優良にすることで、金融機関に良い印象を与えることも大事です。
結論
利益ゼロ主義は短期的には悪くないように見えますが、長期的に見ると会社の成長と安定を防げる元になります。しっかり運転資金を確保し、事業を安定した基盤の上で成長させることが重要です。
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