「売上はある。でもなぜかお金が残らない」
「商品の入れ替えが勘頼りで、どれが本当に利益を出してるのか分からない」
そんな風に感じたことはありませんか?
実は、コンビニ経営でこそ大切なのが、「自社で使える数字」を整えること。
それが管理会計です。
「管理会計」とは、自分の店に必要な“数字の地図”をつくること
管理会計とは、税金のためではなく、経営判断のために数字を整える仕組みです。
財務会計(試算表や決算書)と違い、「自分の店に合わせて自由に設計できる」のが特徴。
たとえば、以下のようなことが可能になります。
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商品ごとの粗利を見える化
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時間帯・曜日別の売上分析
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従業員別の生産性チェック
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廃棄コストや機会損失の可視化
「どの数字が見えたら、もっと経営しやすくなるか?」から始めよう
コンビニ経営は、現場が忙しく、感覚や経験で判断しがちです。
でも数字を見える化すれば、改善のヒントが行動につながるようになります。
たとえば、
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棚替えのタイミングが遅れている? → 商品別の売上・粗利を可視化
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人件費が高騰してきた? → 時間帯別の売上に合わせたシフト最適化
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廃棄ロスが多い? → 予測精度と発注管理を見直すきっかけに
コンビニ経営に役立つKPI例
KPI名 | 内容 | 活用例 |
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粗利率(売上総利益率) | 売上 − 原価 ÷ 売上 | 利益構造の把握。値引き・廃棄管理に直結 |
商品別粗利ランキング | 商品単体の粗利額 | 「売れてる×儲かる」商品を強化 |
廃棄率 | 廃棄金額 ÷ 売上 | 発注見直し・ロス削減指標 |
来店客数・客単価 | 売上 ÷ 客数 | 集客か単価アップ、どちらを改善すべきか判断材料に |
時間帯別売上 | 1時間単位の売上集計 | シフト配置・営業時間最適化の判断に |
従業員1人あたり売上 | 売上 ÷ 労働時間 | 労働生産性の把握・教育方針に活用 |
棚あたり粗利 | 棚別粗利額 ÷ 面積 | フェイシング(棚割り)改善の根拠に |
「数字で現場を動かす」仕組みが経営力を高める
大切なのは、数字を“見る”ためではなく、“動く”ために使うこと。
たとえば:
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廃棄率が高い商品 → 発注数を減らす or 別商品に入れ替え
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粗利が高いカテゴリ → 棚のフェイシングを広げる
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時間帯売上が少ない → シフト調整+プロモーション強化
コンビニ経営はスピード勝負。
自社で決めた数字が、素早い判断を支えてくれます。
まとめ
「管理会計」と聞くと難しく感じますが、要は“自分の店にとって必要な数字”を整えることです。
帳簿の数字をただ眺めるのではなく、経営の判断材料として数字を使えるようにすること。
それが、これからのコンビニ経営には不可欠です。
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